個人としてはピープルアナリティクスの必要性を感じているものの、会社は「データを使わずとも人の目で十分だ」という古い思考がありなかなか実施ができません。このような状況でもできること、また、会社の思考を変えるためにはどうすればいいかアドバイスをいただきたく存じます。
古い組織ほどKKO(経験・勘・思い込み)の考え方が残っています。
いつまでもこういう感覚では、事業も伸びませんし競合には勝てませんね。
有効な手段としては、会社の経営陣にピープルアナリティクスの具体的なビジネスケースを作成し提案することです。具合的にデータに基づく判断、行動がどのように成果に結びつくかを説明できれば興味をもってもらえるのではないでしょうか。経営陣が日頃気にしている競合会社や著名な事例として取り扱われている会社の事例が良いと思います。
もちろん、御社に合った活用の方法も考えなければなりません。まずはここからといったコンセンサスが取りやすい場面での導入が良いでしょう。小さなプロジェクトから始め、取り組みを定期的に評価し報告をしていくことで経営陣の理解が深まりさらに拡大して展開していくことが可能になります。
もちろん社内におけるDX人材の確保、育成のプログラムも必要です。当初は専門家の指導を仰ぐことになるかもしれませんが、長期的視野にたって従業員のスキルも向上させていきましょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長