内定受諾後も就職活動を継続する学生が多いとの記事を見ました。内定(保留ではなく)受諾後の辞退は増えているのでしょうか?
民間企業(就職みらい研究所)の調査では、2024年卒業予定者について6月12日時点での内定率は80.0%、引き続き就職活動をしている学生の割合をみると、全体の就職活動実施率は37.8%で、内定取得者では25.2%だったというレポートです。また、内定取得者のうち2社以上内定を保有している学生の割合は19.4%で、複数の内定を保有している状態で進路を検討している様子がわかります。
前年の2023年卒者では同時期で、内定率は76.5%でした。こうした状況をみると内定取得時期が早まっている一方で、内定受諾後も継続して就職活動をする層が増えてきており、結果として内定辞退も少しずつ増えているということでしょう。
インターンシップを実施する企業が年々増えており、学生はインターンシップに参加した企業群の中から応募企業を選択する傾向にあり、企業側もそうしたインターンシップ参加学生から早期選考を行っていきますので、内定出しがやや早くなりますが、いざ内定を取得しても他の企業を掛け持ちし複数に内定した状況で最後まで1社に絞らない(絞れない)ということです。
この傾向は、今後も進んでいくものと考えます。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長