現場が求める人と人事が採用する人に乖離がある状況です。現場はスキルを求め人事はポテンシャルを求めています。どのようにギャップを埋めるべきでしょうか。
現場と人事の間にギャップが生じることはよくあることです。現場は即戦力を要望しますし、人事は将来を見据えて会社を支えるような人材を採用しようと考えるからです。これが、スキルとポテンシャルという違いになるのでしょう。
解決するには、現場と人事がしっかりとコミュニケーションを取り、共同で求める人物像を定義し採用基準を設定するしかありません。双方の意見を交換し、スキルとポテンシャルのバランスを考慮することになります。人事は、経営層の事業戦略に基づいた人材戦略から人材要件をイメージしつつ、現場担当の役員の人材についての要望も吸い上げる努力をしなければなりません。もちろん、入社時点ではポテンシャルがあってもスキルが不足している人材も当然います。スキル不足を補うためのトレーニングプログラムを導入しながら、実際の業務を通じてスキルを習得するOJTも行い現場のスキルニーズにこたえて下さい。
スキルとポテンシャルのバランスについては、採用した人材のパフォーマンスデータを分析し、スキルとポテンシャルのどちらがより重要かを定量的に評価して下さい。
インターンシップ実施により現場がスキルを評価できる期間を設ける、オンボーディングプログラムを充実させ組織全体で人材に対するサポート体制を認識、理解する環境を作ることも重要です。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長