Uターン就職を好む学生の特徴はありますでしょうか。
「好む」という表現が適切かどうかはわかりませんが、Uターン就職を希望する学生については、一定の特徴があるようには感じます。
一度は地元を離れて進学して学生が、就職を機会にまた地元に戻るのがUターン就職ですが、進学した時から戻ることを想定していた学生と学生時代の経験を経て、地元での就職を選択する学生とがいます。
一般論ですが、前者の場合は、地元や自身が所属しているコミュニティに対する帰属意識が強い傾向や社会への貢献を重視する傾向もみられます。また比較的安定した環境を好み刺激や変化に対して慎重なタイプが多いかもしれません。
もちろん経済的な面から地元での暮らしやすさを選択するケースもありますが、多様な働き方を考えワークライフバランスを重視し、地方での生活を選ぶ人も増えてきています。
以前はUターン就職を考えても民間の就職先企業の選択の幅が限られるため、公務員志向や家業に就く学生が多いという傾向もありましたが、テレワークや地方のサテライト拠点の活用により、地元に戻っても所属の勤務先は都市部企業であったり、仕事内容が都市部にいるのと変わらない業務であったりと、新たなUターン就職タイプが出てきています。
地元に戻るような学生であっても、地元発の世界的企業を目指すような起業家精神が旺盛で挑戦的なタイプの学生もいるはずです。
今後もこうした新タイプのUターン就職は広がっていくのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長