パーソナリティ検査の社員データ取得と取り扱いにおけるポイント
公開日:2022/05/13
「タレントマネジメント」というキーワードが流行、浸透してくるにあたり、様々な業種業界の人事ご担当者様と、情報交換をする機会が増えてきました。各社の具体的な取り組みは、その目的に応じて多岐にわたりますが、ほとんどのケースで関わってくるのが「社員データの取得と管理」です。
活用する人材データの種類(例:所属部署、保有スキル、経歴等)、対象者の範囲(例:管理職以下全体、対象事業部のみ等)は目的により異なりますが、活用する人材データの一つとして「パーソナリティ検査」を採択いただく事例も増えております。
そこで今回は、パーソナリティ検査の社員データ取得やご活用いただく上でのポイントを、クライアント企業における事例をもとにお伝えいたします。
※スモールスタートの場合も、データ取得対象者に取得の理由を納得してもらうことは重要です。
もちろん、フィードバックの有無は受検の目的によるため、フィードバックしないことを一概に悪いとは言えませんが、受検者が自分の結果を閲覧できる方が、データ取得は好意的に受け止められるようです。
フィードバックの具体的な方法は各社の状況によって様々ですが、当社コンサルタントにご相談いただければ、最適なタイミングやアウトプットをご提案させていただきます。
以上が、パーソナリティ検査の社員データ取得における主なポイントです。
最後に人材データとしてパーソナリティ検査を利用する上でご注意いただきたいことを一つ申し上げます。パーソナリティ検査で測定しているのは、あくまでも社員のパーソナリティです。パーソナリティがコンピテンシーや職務適性、リーダーシップスタイルに影響していることは自明ですが、実際のコンピテンシーやパフォーマンスを測定しているのではありません。パーソナリティ検査結果と実際の職務パフォーマンスやコンピテンシーの発揮度合との関連について十分な検証を行ったうえで、ポテンシャルを判断するための一つの参考情報としてご活用ください。
有効な活用方法についてご検討の際は、ぜひ当社コンサルタントまでお問い合わせください。貴社にとって現実的で有効な着地点を見出すためのサポートをさせていただきます。
活用する人材データの種類(例:所属部署、保有スキル、経歴等)、対象者の範囲(例:管理職以下全体、対象事業部のみ等)は目的により異なりますが、活用する人材データの一つとして「パーソナリティ検査」を採択いただく事例も増えております。
そこで今回は、パーソナリティ検査の社員データ取得やご活用いただく上でのポイントを、クライアント企業における事例をもとにお伝えいたします。
1.「とりあえず全社員のデータを取得」よりも、スモールスタートの方が良いこともある。
最初から全社員のデータがそろっている方が、あとから追加取得する必要がなくなるという点ではメリットがあると思います。一方、データを活用する目的が明確でない状態だと、「データを取得されただけで、その後のフィードバックがない」と社内の不興を買い、その後の施策提案が通りづらくなる可能性があります。まずは限られた対象者範囲のデータを取得し、活用のめどが立ってから、全社員に適用するというステップを踏むことが有効な場合もあります。※スモールスタートの場合も、データ取得対象者に取得の理由を納得してもらうことは重要です。
2.受検案内時に、データ活用に関する説明と同意取得を行う。
パーソナリティデータは、センシティブな側面を持つ個人情報です。「知らぬ間に勝手に活用されていた」とトラブルにならないよう、受検時に活用範囲と目的について同意を得ておく必要があります。もし、どのような同意を取得すべきかご不明な場合は、当社の担当コンサルタントまでご相談ください。
3.結果を受検者本人へフィードバックする方が、受検率は高まる。
受検者本人に結果をフィードバックすると事前に伝えておくと、多くの方が受検に対して前向きになります。受検率が9割を超えるケースもございました。逆に、これを伝えなかった場合、受検率が7割となったケースもございました。もちろん、フィードバックの有無は受検の目的によるため、フィードバックしないことを一概に悪いとは言えませんが、受検者が自分の結果を閲覧できる方が、データ取得は好意的に受け止められるようです。
フィードバックの具体的な方法は各社の状況によって様々ですが、当社コンサルタントにご相談いただければ、最適なタイミングやアウトプットをご提案させていただきます。
4.集団の傾向を統計的に分析するだけでなく、少数のケーススタディをもとに分析する方法も有効。
「受検者の人数が少ないから受検データを分析ができない」という声が寄せられることがあります。統計的検定やAIの学習データとして用いるのであれば、確かにサンプル数は重要です。しかし、数名の受検結果をケーススタディ的に検討する場合もあります。特に、まれな事象について分析を行いたい場合、十分なサンプル数が集まらないことがあります。データの偏りには十分注意しつつ、少数のデータからも示唆を得られることをご認識ください。5.データの取得頻度(更新頻度)について、事前に決めておく。
パーソナリティは比較的変動しづらい個人特性ではありますが、生涯を通して「絶対に変わらないもの」ではございません。利用用途に応じて、適切なタイミングで再受検し、データを最新の状態にしておくべきものです。特に、異動、昇格、転職など、職務環境の大きな変化は行動変容を促し、そのことがパーソナリティに影響を与えることがあります。このような大きな環境変化を経験した方の場合、再受検によるデータの更新をお勧めします。あらかじめ受検データの利用期間や再受検を実施時期についてアナウンスしておけば、受検者も安心です。以上が、パーソナリティ検査の社員データ取得における主なポイントです。
最後に人材データとしてパーソナリティ検査を利用する上でご注意いただきたいことを一つ申し上げます。パーソナリティ検査で測定しているのは、あくまでも社員のパーソナリティです。パーソナリティがコンピテンシーや職務適性、リーダーシップスタイルに影響していることは自明ですが、実際のコンピテンシーやパフォーマンスを測定しているのではありません。パーソナリティ検査結果と実際の職務パフォーマンスやコンピテンシーの発揮度合との関連について十分な検証を行ったうえで、ポテンシャルを判断するための一つの参考情報としてご活用ください。
有効な活用方法についてご検討の際は、ぜひ当社コンサルタントまでお問い合わせください。貴社にとって現実的で有効な着地点を見出すためのサポートをさせていただきます。

このコラムの担当者
内田 敬己
日本エス・エイチ・エル株式会社
HRコンサルティング1課 主任