2024年の人材展望:人事の未来をナビゲートする
公開日:2023/12/25
このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回はSHLグループのブログ記事をご紹介します。
2024年の人事に影響を与える、7つのコンテクスト
ダイナミックな人材の世界では、優位性を持つことは必要なことであり、選択の余地はありません。本ブログでは、2024年のタレントマネジメントで予想されるトレンドと、AIの波が人事領域をどのように再構築しているか、世界経済の動向が人材戦略にどのような影響を与えるか、なぜスキルと人材獲得へのアプローチが進化しているのか、をご紹介します。課題を乗り越えてチャンスをつかむために、必要な知識を身に付けましょう。
今後注目すべきコンテクスト(文脈)や見通しは以下の通りです。
1. AI革命が進行中
2023年は、ChatGPT Plusなどのテクノロジーを含む生成AI(Gen-AI)の出現により、止められない変化の波の始まりの年になりました。生成AIは、人事およびビジネスプロセスをより効率化し、繰り返しのタスクを減らし、予測力の高い人材分析を可能にします。ただし組織がこの波に乗る場合には、十分な注意を払い、テクノロジーを徹底的に理解し、2024年に導入すべきかどうかを検証する必要があります。
2. 世界経済の不確実性は従業員に影響を与える
パンデミック後、雇用市場は大きく変化し、大退職時代につながりました。従業員が力を持つ一方で、現在の労働市場が逼迫していることと経済の不確実性によってバランスが変化しつつあります。組織は長期的な利益を得るために、人材への投資を継続し、能力開発、流動性やキャリアの成長を提供し続けることが必要です。
3. ビジネスの変革により人事戦略が変化する
デジタル化、持続可能性、多様な競争が2024年のビジネスの変革を推進し、成功に必要なスキルと人材が変化します。人事はスキルギャップを迅速に特定し、ギャップに対処するために、人材獲得や社内の人材の流動性を高める必要があります。
4. 労働力不足と労働人口の人口動態の変化
世界的な人材不足は過去最高に達しており、組織は必要な人材を確保する効率的な方法を批判的に検討する必要があります。解決策としては、さまざまな人材プールを活用することや、重大なスキルギャップに対処するために社内の人材開発に焦点を当てることが考えられます。
5. 技術的なスキルから行動的なスキルへの移行
人事のスキルへの重点は、2024年には行動的なスキルへと移行します。学習、問題解決、効果的なコミュニケーションを素早く行うことができる人材を特定することが極めて重要になります。このようなソフトスキルや行動スキルを備えた人材を採用、育成、配置することは、人事にとって競争上の優位性となります。
6. データの民主化
2024年には、人事担当者はテクノロジーに精通し、分析的で戦略的になる必要があります。人事が組織内で戦略的機能へと変化する中で、データ主導の意思決定とプロアクティブなアプローチは不可欠となります。
7. 採用は減速し、社内流動性は高まる
2023年は採用が減速し、社内の流動性が高まっています。組織は、社内での異動に関するプログラムをより効果的にし、従業員が組織内のチャンスと組織に留まるメリットを確実に認識できるようにすることに重点を置く必要があります。
SHLが新たに作成したeブック「2024 Talent Outlook」では、上述の7つのコンテクストについてより詳細な情報をまとめています。
2024年に向けて、SHLはお客様を全面的にサポートできるように尽力します。
原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2023/2024-talent-outlook-navigating-the-future-of-hr/
eブック(英語)は以下のURLよりご確認いただけます。
https://www.shl.com/assets/premium-content/shl-2024-talent-outlook-ebook-en.pdf

このコラムの担当者
廣島 晶子
日本エス・エイチ・エル株式会社 主任