事例:コールセンター・顧客サービスのスタッフ採用(1)
公開日:2009/12/01
このコーナーは、イギリスのSHLグループが配信している「SHL Global Newsletter」やHPから記事をピックアップ、日本語に翻訳してご紹介するものです。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回と次回、企業の最前線で顧客サービスにあたるコールセンターや顧客対応窓口のスタッフの採用・評価についての事例をまとめてご紹介します。
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SHLは様々な業界のコールセンターや顧客サービス・スタッフの採用・評価を支援しています。
事例1:Avis
- 背景
- 国際的なレンタカー会社Avisは、イギリスのブラックネルにもつコールセンターの高いレベルの顧客サービスを維持したいと考えていました。
- チャレンジ
- 競合他社よりも質の高い顧客サービスを提供できるような、顧客サービス担当者を採用すること
- 採用プロセスをより管理しやすく、効果的なものにすること
- 解決策
- Avis国際予約センターとSHLが協力し、カスタマイズ版SAF(Scorable Application Form:採点可能な応募フォーム)を開発しました。SAFは、顧客指向や信頼関係構築など、当該職務に重要なスキルと行動を見分けるために使用されました。
- 結果
- 優秀な顧客サービス担当者の識別において、SAFが非常に有効な予測ツールであることが実証されました。
事例2:Vodafone
- 背景
- Vodafone UK は世界的な大手通信会社です。携帯電話による通信のプロバイダーとして、「顧客との関係構築」と「販売」がビジネスの核となります。
- チャレンジ
- コンタクト・センターの仕事に対する大量の応募者から、適切な人材を雇用できるような効果的なアセスメントを必要としていました。
- 解決策
- コンタクト・センターの在職社員200名以上がDSI(Dependability & Safety Instrument)を受けました。DSIは受検者がどれくらい信頼できるかを測定する質問紙です。在職社員のDSIの結果と、その上司であるライン管理職による評定結果の相関が計算されました。
- 結果
- 高業績者(上司評定の高い人)とDSI高得点の間に非常に高い相関がありました。採用プロセスにDSIを加えることで、候補者のレベルが向上し、時間と費用が節約できました。
事例3:某大手金融機関
- 背景
- 顧客サービス担当者の一貫性を確保することが、グローバルに事業を展開するこの企業にとって非常に重要でした。
- チャレンジ
- 公平性が確保された選抜プロセス、世界各国で利用できる標準化された評価手法を求めていました。
- 解決策
- 面接の前の段階として、CCSQ(カスタマー・コンタクト・スタイル検査)とVerifyを実施し、言語能力とパーソナリティ適性を評価しました。
- 結果
- 世界各国からの候補者を選抜するグローバル採用で、客観的な評価を行うことができるようになりました。
(次号に続く)

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社