CEB白書:リクルーターを人材アドバイザーとして再定義する(1)
公開日:2016/02/15
このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるCEB SHL Talent Measurementがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回から数回に分けて、CEBが白書としてまとめている文書をご紹介します。初回はまずサマリーからです。
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リクルーターは自分たちの考え方とスキルを、「御用聞き」から「意思決定に影響を与える人」へ、すなわち、ただ需要を満たすだけではなく真のビジネスインパクトを推進することへと変えなければなりません。
サマリー
不景気の中、多くの採用マネジャーは「買い手市場」だと見ています。労働市場が有資格応募者であふれていることは間違いありません。その考え方によると、採用の質が昨年実際に落ちたのは何故か、採用マネジャーが不思議に思うのは当然です。結果として、彼らはその答えを「採用活動」に求めます。
真実は一般の認識と全く違います。「買い手市場」ではありません。失業率の高いことは、いい人材が得られることを意味するものではありません。すでに職に就いている人材はこれまで以上に守りに入り受け身です。誰が最後の一人になるリスクを取りたいと思うでしょうか。リクルーターの周囲は不適な応募者であふれています。「ノイズ」が多くなっています。
この現実に対応するために、採用活動は需要を満たす以上のことをする必要があります。影響を与えることで真のビジネスインパクトを推進しなければなりません。
影響を与えるベストな道筋は、リクルーターが「人材アドバイザー」として動くことです。ポジションを埋めるという業務プロセスをマスターしているだけでなく、積極的に人材パイプラインを築いて採用マネジャーに戦略的なコンサルティングを提供する人です。
CEB調査では、この要件を満たすリクルーターは現在19%しかいません。採用活動がビジネスの意思決定にうまく影響を与えていると考える採用マネジャーは35%だけです。
この数値は変わらなければなりません。採用活動はより戦略的にならなければなりません。この文脈で、「戦略的」とは実はもう少し戦術的なものです。戦略的な考え方を日常業務に落とし込んだものです。ビジネスに関する深い知識や採用マネジャーのニーズ、ダイナミックな労働市場をベースに、採用マネジャーに影響を与える権利を獲得することです。そして、それは達成可能です。
この白書ではリクルーターの役割をより戦略的なレベルに持っていくための現実的な道筋を論じます。まず、「人材アドバイザー」の行動はどう違うのかを明らかにします。次に、「人材アドバイザー」として動けるリクルーターを評価・選抜する方法を提示し、最後に「人材アドバイザー」の能力をリクルーターの役割に組み込む方法を提案します。
白書の原題は「Redefine Recruiters as Talent Advisors」。
https://www.cebglobal.com/shl/uk/forms/insights/redefine-recruiters-as-talent-advisors/
からダウンロードできます。(お名前などの入力が必要です。)

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社