ある地域信用組合の新任CEOへの情報提供をSHLが支援
公開日:2020/07/27
このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回はアセスメントの活用事例をお伝えします。
会社概要
- 金融サービス産業
- アメリカに本部
- 従業員500名
- 資産50億ドル
アメリカのある地域信用組合が、現在の部長・取締役のチームとしての強みについての洞察を必要としていました。現在および将来のリーダーシップ人材の能力について新しいCEOに情報提供するためです。この施策は、対象者に行動ベースの能力開発計画を提示すると同時に、その集団のリーダーシップの強みとギャップについての客観的な見方をシニアリーダーチームに持ってもらうことを目的としていました。エンタープライズ・リーダーシップモデルを使い、SHLは、各リーダーのリーダーシップポテンシャルについてのしっかりした見解と、それを活用して個人の能力開発計画を推進するにはどうすれば最も良いかのガイダンスを提供しました。
顧客の課題
この金融サービス会社では、幹部社員の多くが次の3~5年で定年退職する見込みでした。次期リーダーたちの個人として、また、グループとしての能力開発活動を最もうまく狙いを定めて実施して、この大変な時期にスムーズな移行を確保するためのガイダンスを提供するために、会社は、次期リーダー集団の強みを明らかにしたいと考えました。
解決策
SHLコンサルタントが会社のキーマンと会い、エンタープライズ・リーダーシップモデルに含まれるコンピテンシーのうち、強みと弱みとみられる領域を明らかにしました。次にSHLは、これらのコンピテンシーに対する、各リーダーおよびリーダーチーム全体のポテンシャルの測定に適切なアセスメントを特定しました。
そして、リーダーチームの最大の能力開発ニーズであるコンピテンシーを明らかにした総合結果が、考えられる取るべき行動についての考えとともに、人事部とCEOに提示されました。また、参加したリーダーたちには個人リポートが返却され、そのリポートを活用して自分自身の能力開発計画を進めるにはどうしたらよいかのガイダンスがなされました。
結果
会社の部長および取締役のそれぞれが、重要なリーダーシップコンピテンシーに対する自分自身の強みとギャップのポテンシャルについて、狙いを定めたガイダンスを受け取りました。
このフィードバックにより、参加者は自分自身の能力開発ニーズを特定でき、成長する可能性のある領域に対処するための能力開発計画を立てることができました。
グループレベルの結果によって、人事部とCEOはリーダーチームの現在の強みをより良く理解でき、リーダーチーム全体をサポートするテーマ別の能力開発機会を策定することができました。
エンタープライズ・リーダーシップモデルについては、本コラムの第180回および第184回~186回で詳しく述べています。個人業績を追求するだけでなく、ネットワークを駆使して会社全体のことを考えられるリーダーです。

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社