事例:Axis Bank – 大量選抜ソリューション
公開日:2020/12/28
このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回はSHLグループがビデオ面接とオンラインアセスメントを用いてクライアントを支援した事例をご紹介します。
背景
Axis Bankはインドで3番目に大きな民間銀行です。従業員は5万人を超え、大企業から小売を中心とする中小企業まで、多くのお客様に金融サービスを提供しています。同社の収益は110億ドルです。
課題
Axis Bank Young Bankers(ABYB)プログラムは、将来の業界リーダー育成のために設計された1年間のプログラムです。
プログラムは急速に拡大し、33の都市で年間2万人以上の応募があります。Axis Bankは、優秀な候補者を迅速に選抜するために、信頼性が高く、標準化された、拡張可能なソリューションを必要としていました。
ソリューションには以下のことが求められました。
- 短期間に複数の場所で候補者を評価できること
- 大量の候補者をスクリーニングするためのリモート受検機能を備えていること
- Axis Bankと候補者の両方に、選考プロセスが公正かつ正確であるという自信を持たせること
ソリューション
SHLグループのAspiring Minds社は、標準化された効率的なアセスメントがABYBにとって最も重要であることを理解し、次の4つのオンラインアセスメントツールを組み合わせた選抜ソリューションを提供しました。
- AI採点付きのビデオ面接
競争の激しい銀行環境で働くために必要なコンピテンシーを持っている可能性が最も高い候補者を特定するため。 - 知的能力テスト
金融サービスで成功するために必要な知的能力を持っているかを確認するため。 - 営業職対象の状況判断テスト(※)
プレッシャーの下でも成果を出すことができる候補者を特定するため。 (※実際の職務で遭遇するであろう場面が画面上に提示され、受検者がどのように行動するかを選択肢から選ぶテストです。) - パーソナリティ検査
特定の役割やポジションへの適合度を確認するため。
この多角的なソリューションによって、Axis Bankはわずか10日の間に、33か所で同時に同じ評価プロセスを展開することができました。
結果
- 評価プロセスを合理化
わずか10営業日で22,356時間のオンライン評価と、10,733時間のビデオ面接を実施しました。これはオンライン評価を7秒に1回、ビデオ面接を18秒に1回行ったことになります。
- コストを削減
ビデオ面接を使用することによって選抜プロセスが最適化され、候補者の質を犠牲にすることなく、時間とリソースの両方を節約できました。2万人以上の候補者で面接時間は4,267時間削減されました。
- すべての候補者に魅力的な体験を提供
候補者の89%が、選抜プロセスは優れていると評価しました。この中には選考で不合格となった人も含まれています。
今回より偶数回の記事翻訳を担当する廣島と申します。どうぞよろしくお願い致します。
今回で本年の更新は終了です。今年はコロナウィルスの影響でビジネスのやり方にも大きな変更が余儀なくされました。オンラインによる面接もその一つでしょう。今回ご紹介した事例にある商品では面接の評価にAIを活用しています。現在対応言語は限られておりますが、今後拡充される予定です。
来年は皆様にとってよい年になりますよう。

このコラムの担当者
廣島 晶子
日本エス・エイチ・エル株式会社 主任