2021年度 日本エス・エイチ・エル 学会発表のご報告
公開日:2021/09/27
このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
このコラムでも何度かご紹介していますように、SHLグループは世界各国で主に心理学関連の学会活動を積極的に展開しています。今回は日本エス・エイチ・エルの学会活動について最新情報をご報告いたします。
本年度、当社は次の2つの研究をそれぞれの学会年次大会にて発表しました。
- 杉浦征瑛・水島奈都代「コロナ禍における「非接触型」営業適性の検討」(日本心理学会)
- 稲澤未穂・堀博美「経営層・管理職のパーソナリティ適性」(産業・組織心理学会)
1.は、営業職の適性についてコロナ前と渦中で比較検討した研究です。コロナ化でリモートワークを余儀なくされたのは、営業職も例外ではありません。協力企業3社の営業職従事者のパーソナリティデータ(OPQ)とコロナ禍前後の人事評価の関係を分析したところ、異なるパーソナリティ因子が関係していることが示唆されました。
2.は、この10年間に当社が各社からの分析依頼において受領したデータや、過去の検証にて協力企業から収集したOPQデータ、合わせておよそ6万件を、受検者の役職別に集計分析した研究です。クラスター分析で役職者のタイプ分けを試みたところ、各タイプと役職レベル・業種・従業員規模との関係がうかがえました。
どちらの大会も今年はオンラインで開催されました。リモートワークやオンライン化に関連する研究が目に付いたのは今年の特徴でしょうか。
学会発表の目的は、弊社の知見を広く共有するためだけではありません。これらの活動によってスタッフがそれぞれの専門性を磨き、さらに質の高い商品やサービスをお客様に提供できるようになることが大切であると考えています。今回発表した研究はいずれも弊社アセスメントツールを活用したもので、新たな可能性や展開を示唆する内容だったと筆者は感じています。
なお、これまでの当社の学会発表論文は、以下のURLでご覧になれます。
(本年の上記2.の発表は、学会からの掲載承認の関係で、2021年9月27日時点でまだ掲載されていません。承認が下り次第、追記される予定です。)

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社