事例:ITサービス 大卒採用ソリューション
公開日:2022/07/25
このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回はSHLの大卒採用ソリューションのクライアント事例をご紹介します。
目次をみる 目次を閉じる
SHLの大卒採用ソリューションがグローバルITリーダーを支援
企業
- 業界: ITサービスおよびアウトソーシング
- 規模:17万人
- 地域:インド
このクライアントはインドを拠点とするグローバルIT、コンサルティング、およびビジネスプロセスサービスのリーダーです。彼らは多様性を改善しつつ、最高の人材を確保するために、エントリーレベルの採用プロセスを合理化したいと考えていました。彼らはインド全土のすべての大卒者から最高の人材を調達し、引き付け、雇用するというユニークなビジョンを持っていました。そのためには、現状を打破し、従来の採用プロセスの限界を超える必要があり、数百のキャンパスにまたがる全国規模の採用活動を、同時進行で確実に進めることができる拡張性のあるプラットフォームが必要だと考えていました。
課題
クライアントはグローバルなITの巨人であり、すでに大卒採用において非常に人気のある企業でした。彼らはターゲットとする大学を広げ、より多様な候補者集団をすばやく特定して確保できるように、プロセスを拡大する必要があると考えていました。それは、従来のキャンパス内での採用を超えて、安全で拡張性のあるヴァーチャルプラットフォームを導入することを意味していました。彼らは、最高の人材を特定するために必要な厳格なアセスメントプロセスを損なうことなく、全国的に人材をテストする自動化された非常に効率的なプラットフォームを構想しました。
この採用活動は息を呑むほどの規模でした。数百のキャンパスで約10万人の候補者を、コーディング、知的能力、英語筆記能力などの複数の能力について評価しなければなりませんでした。AI主導の自動監督の仕組みにより、プロセスの質と厳格さを確保しながら、拡大することが可能になりました。特定のパフォーマンス基準に照らして候補者を評価することで、最適な候補者のみが面接に招待され、プロセス全体がより効率的かつ効果的になりました。エントリーレベルの採用における一般的な課題の1つは、応募者の数が多いことです。したがって、応募者を効率的に絞り込んで、隠れた宝石を見つけることができるようにすることが重要です。この事例では、慎重に事前の資格認定を行うことにより、面接を減らしながらより多くの候補者を選抜できるようになりました。
ソリューション
SHLの包括的なクラウドベースのアセスメントプラットフォームは、クライアントがエントリーレベルの採用プロセスを自動化するために必要なものをすべて備えていました。実績のあるスキル評価プラットフォーム、上級英語筆記試験、強力な自動監督テクノロジーを活用した魅力的なコーディングシミュレーションプラットフォームです。クライアントのチームと緊密に連携して、知的能力、コーディング能力、および英語筆記能力を評価するための包括的なアセスメントパッケージをまとめ、実施しました。これにより、クライアントはインド全土から最適な人材を確保できました。
上級英語筆記試においては、SHLの英語理解、語彙、文法スキルの評価と、AI主導の電子メールおよびエッセイ作成スキルの自動評価を組み合わせました。また、AIを活用した魅力的なコーディング評価プラットフォームでは、30以上のプログラミング言語でよく組み立てられた何百もの問題を使用し、応募者のプログラミング能力を測定しました。自動監督と盗用防止テクノロジーによって、このような大量受検の場合でもテストの質と厳格さを確保することができました。
結果
SHLの包括的なソリューションは、クライアントがエントリーレベルの採用に必要とする厳格で信頼性が高く、大規模なアセスメントを提供しました。専用のインフラ(物理およびオンライン)を備えた139のテストセンターを設置し、インド全土の500を超える大学から学生を受け入れました。自動化された拡張可能なプラットフォームは、1日あたり5万~7万のアセスメント、同時に2万5千ものアセスメントを実施できるように設定されました。3日間で約11万人の学生がアセスメントを受け、電子メール/SMSで結果を受け取りました。
合理化された運用管理により、クライアントは最初の面接から最終面接までの採用プロセスを簡単に管理することができ、最終面接には最適な候補者(約1万人の学生)のみが選抜されました。面接の量が大幅に削減され、面接官の時間が最適化されました。SHLのAIを活用した評価によって必要な手作業が削減される一方で、募集キャンパス数は50から500へ劇的に増加しました。また、公正で客観的な評価は、採用プロセスから無意識の偏見を減らし、クライアントにより広くより多様な候補者集団を提供しました。
候補者経験も大幅に改善され、応募者は非常に短い応募プロセス(15分)とモバイルフレンドリーで魅力的なアセスメントを高く評価し、選考プロセスに非常に高い満足度を示しました。さらに、クライアントのアセスメントチームの経験も向上しました。候補者を選別および評価する自動化されたプラットフォームにより、コストが大幅に削減され(対面での採用のための出張を含む)、クライアントのエントリーレベルの採用および大卒採用プロセスの全体的な効率が向上し、生産性が向上しました。全体として、クライアントにとって、そしてSHLにとっても信じられないほどの成果が得られました。
原文はこちら。
https://www.shl.com/resources/by-type/case-studies/it-services/
SHLグループの自動監視機能を持つ複数のアセスメントを組み合わせ、質を落とさずに大量採用というニーズに応えた事例でした。

このコラムの担当者
廣島 晶子
日本エス・エイチ・エル株式会社 主任