SHLがディストリビューターの日本エス・エイチ・エルを買収
公開日:2023/05/22
このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
2023年 5月 2日、ロンドン
SHLは本日、第三者販売業者である「日本エス・エイチ・エル」をpublic-to-private「P2P」取引で買収することを発表しました。日本エス・エイチ・エルは、1987年以来、日本市場におけるSHLグループのローカルパートナーです。
この取引により、グループはアジアで比類のない地位を獲得し、日本、インド、中国という三大市場のそれぞれでリーダーシップを発揮するとともに、SHL のグローバルなリーチを拡大し、米国、ヨーロッパ・中東・アフリカ、アジア太平洋地域のそれぞれで確固とした規模をもつ唯一のプレーヤーとなります。
取引は、日本の新卒採用サービスの大手プロバイダーであり、日本エス・エイチ・エル製品の長年のユーザーである、「マイナビ」との合弁事業として構成されています。
この買収は、職場におけるアセスメントのサプライヤーから、データインテリジェンスプラットフォームからインサイトを提供して従業員のライフサイクル全体の意思決定に情報を提供するタレントパートナーへの、SHLの戦略的進化における最新のステップです。
2018年以降、その変革においてM&Aが重要な役割を果たしてきました。これには、インドでのAspiring Mindsの買収や、Kenexa Talent AssessmentsでのIBMとの提携が含まれます。 グループはまた、コアのB2Bビジネスに集中するために、最近PDRIをピアソンに売却しました。
「日本エス・エイチ・エルは、30年以上にわたって我々が一緒に仕事をしてきた素晴らしい人々を擁する、市場をリードする企業です。彼らと一緒に、この重要で成長中の市場に我々の強力なSaaSソリューションをもたらすことができることを喜ばしく思います。」SHLのアンディ・ブラッドショー最高経営責任者(CEO)は述べています。「マイナビは、日本エス・エイチ・エルの主要な販売チャネルであり、比類のない市場知識を持っています。我々にとって、彼らは日本エス・エイチ・エルを一緒に成長させるための完璧なパートナーです。」
日本エス・エイチ・エルの奈良学代表取締役は、次のように述べています。「30年間、我々は哲学、文化、コミットメントをSHLと共有し、アセスメントを使用して顧客に大きな成果をもたらしてきました。リーダーが適切な人材を採用、能力開発、昇進させることに役立つ幅広いツールとテクノロジーに対する需要が高まっています。SHLグループに加わることで、我々は顧客により多くの価値を提供できるようになるでしょう。」
株式会社マイナビの西達也取締役常務執行役員は、次のように述べています。「マイナビは、日本エス・エイチ・エルおよびSHLグループとの長年にわたる関係を継続することを嬉しく思い、日本市場においてSHLグループの新しい製品群に大きなチャンスがあると考えています。」
取引は公開買付プロセスを完了しています。今年の夏に正式に完了する予定であり、合弁会社に事業の100%の所有権が与えられます。
プレスリリースの原文はこちらです。
https://www.shl.com/about/news-and-events/press-releases/shl-to-acquire-its-third-party-distributor-shl-japan/
日本エス・エイチ・エルの社員である私にとって、今回の動きは非常に楽しみです。
1987年の創業以降、2007年にSHLグループが日本エス・エイチ・エルの株を完全に手放すまで、当社にはグループの資本が入っていましたが、当社の経営に対してグループ側が過度な干渉をすることなく、我々は日本市場に適した製品やサービスの開発と普及に集中することができていました。
再度、グループの資本が入ることになって我々の強みが補強され、さらに世界最新のテクノロジーや製品をお客様に提供できるようになる可能性にワクワクしています。

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社