病院の専門職員採用で適性テストを使用する場合、どう使えばいいでしょうか。職員の業績差をつけづらく、職種も多岐に渡るため、現職員のテスト結果を分析しても現実的な採用基準にはならないと思っています。
適性テストを採用選考で利用する際の手順は、どのような業種・職種であっても同じです。
募集職種に求める要件に対する適合度を判断するために使います。専門職員採用の場合は、職種が明確なので、適性テストの利用は比較的容易といえます。
例えば、募集職種が診療放射線技師だった場合、国家試験をパスしている等の条件を満たす人に適性テストを実施します。職務内容から判断して求める要件を決めます。ルールや手順を遵守する性質を見る場合は「オーガナイズ能力」に注目し、患者さんに配慮した丁寧な対応ができるかどうかを見る場合は「人あたり」に注目します。このように職務遂行上欠かすことが出来ない要件を決め、テスト結果を用います。
高業績者の特徴をテストのデータ分析によって導き出すには、50名程度のサンプルが必要です。社員数や対象の職種に従事する人が少ない場合は、仕事内容から求める要件を定める方法を用いることになります。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員