本人も自覚があるのに、何度も同じ失敗をする人がいます。適性がないと諦めるべきなのでしょうか?成長を信じて根気強く挑戦し続けてもらうべきなのでしょうか?
仕事にもよります。
特定の才能が必要な仕事とそうでない仕事が存在します。
身近なところではプログラミングなどが典型的で優秀な人間なら30分でも適性の無い人間には10年掛かっても達成出来ません。適性が無いと一定水準まで上がってもすぐ頭打ちになってしまい、そこから本当に伸びませんし本人の大きな苦痛も伴います。知識や経験で補えない仕事は常に才能を必要とします。
ご質問のケースがどのようなものか分かりかねますが基本的に何度も同じ失敗を繰り返す人は「適性がない」と考えられます。なぜなら適性とはその業務を続けたときに能力が時間と共に向上する(経験値とお考えください)ことを指しているからです。適性が低いということは非常に長い年月を掛けてもほとんど向上しない(時間は掛けても経験が得られない)ケースを指しており、質問のケースは「適性がない」と考えられます。
業務によってはスキルやナレッジなどでカヴァー出来るケースもあるのでよく業務を吟味していただいて異動なりの判断をされるのが良いでしょう。
質問にあるような成長を信じて続ける方法にも意味はあるのですが、能力を発揮できる場所を見つけた上のチャレンジならまだしも通常は自信を失い周囲への信頼を失いその後ろめたさから萎縮してますます自己変容などできなくなるものです。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役