現在、採用選考でグループディスカッションを実施しています。チームワークを評価するよう面接官に伝えていますが、実際合格する学生のタイプはバラバラです。評価シートを導入することでこの点を改善したいと考えています。評価シートを作る際のアドバイスをください。
グループディスカッション選考で合格グループに多様な人達が含まれるというのは、決して悪いことではありません。グループディスカッションは対人能力を評価しやすいアセスメント手法なので、リーダータイプとアイデアマンタイプとムードメーカータイプのいずれか(または複数の特徴を持つ人)が良く見られがちです。面接官の裁量が大きいため主観評価の要素が強くなり、様々な視点による評価になっているのだと考えられます。
問題は、タイプがバラバラであることよりもレベルがバラバラであることです。より具体的な評価行動が明示されている評価シートを作成することにより、レベルのばらつきを是正することが可能です。
評価シートには、評価要件の名称と定義を記入します。その上で、評価対象となる行動(○行動)を具体的に記入します。
例えば、チームワークの場合。
- 積極的にメンバーに対して意見を求めた
- 発言の少ない人に発言を促した
- 話手をよく見て注意深く聞いた
- メンバーに対して理解を示した
- メンバーの意見を尊重し受け入れた
- 反論する際に感情に配慮した
- 積極的に発言した
評価対象となる行動の有用性が評価シート作成の鍵となります。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員