部下のマネジメントで悩んでいます。ポテンシャルはあるように見えるのに、いまいち伸び悩んでいる部下がいます。何かが嵌れば爆発的に伸びそうなのですが、その「何か」がわからず、本人も苦しんでいる様です。適性テストの結果を用いた有効的なマネジメントは無いでしょうか。
会社は人を教育する場ではありません。能力のある人を選び、戦略にそった行動をとってもらい、目標を達成することがマネジメントの責任です。能力を向上させるのはあくまでも働く本人の責任であることを忘れないでください。
しかしながら、上司の立場では、部下の能力を見極め、適した仕事を与えて目標達成に貢献してもらうことしかできません。ポテンシャルはあるが伸び悩んでいると見えるのであれば、考えられる原因は、二つです。
一つ目は、ポテンシャルの見極めが間違っているから。実際はポテンシャルがないのかもしれません。現職に対するポテンシャルがあると判断した根拠をもう一度確認し、本当にハイポテンシャルと考えるべきかどうか検証してください。もし、ポテンシャルが弱いとの判断になったら役割を変える必要があります。
適性テストは現職に対するポテンシャル判断に使います。現職に求められる要件(知的能力、パーソナリティ、コンピテンシー等)を決め、その要件に合致する適性テストの項目を確認します。普段の行動や考え方を踏まえ、総合的にポテンシャルを評価してください。
二つ目は、部下の仕事の仕方が間違っているから。部下が自分のポテンシャルを正しく認識せず、自分にあっていない方法で仕事をしている可能性があります。
この場合は、適性テストをフィードバックすることで、部下に自己理解を促し、適した仕事の進め方をアドバイスしてあげてください。最適なやり方を本人が受け入れるかどうかが鍵となります。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員