中途採用の面接をしています。毎回志望動機を聞いていますが、何を聞いてもピンとこないというのが本音です。新卒ではあまり感じないのですが、これはこういうものなのでしょうか?
一部のスカウト人材を除くと、転職希望者の場合は、ほとんどが現職の仕事に満足していない状況の中で、少しでも待遇面でマイナスのない転職先を前提に探しています。つまり、企業の仕事内容への志望度よりは、自分の待遇面に比重を置いて活動しているとお考え下さい。自分の現在の仕事ぶりは自分がよく知っていますから履歴書をうまくまとめることはできますが、入社後にどれだけ活躍できるかははっきりとわかっていません。仕事内容も、転職情報サイトや求人情報誌を見るか人材紹介エージェントからの募集内容の説明を聞いて企業ホームページを参考にして研究するぐらいだと思います。
会社側も即戦力として期待するわけですから、面接では志望動機よりは、入社後どれだけ確実に成果を出してもらえるかこれまでの職務経歴をしっかり確認することと、自社の社風(組織文化)に合った人材かどうかの見極めにポイントを置いて下さい。
例えば、どんなに前職で立派な営業成果を上げ表彰されていたとしても、自社のサービス、商品と市場にあてはめて評価しないと入社後のミスマッチにつながります。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長