16卒採用では各社インターンシップを検討しているようですが(インターンシップと採用は別物とは承知しておりますが)、採用に繋げる為にはどのようなコンテンツが良いでしょうか。
インターンシップの本来の目的は、産学連携による人材育成です。では、企業側のコストに対するリターンは何でしょうか。インターンシップを通じて学生が企業についての理解を深め、就業希望の促進が可能となること、と「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方(平成9年9月18日文部省・通商産業省・労働省)」に記載されています。
インターンシップを採用と切り離してしまっては、企業にとって何のメリットもなくなってしまうのです。
ご存知の通り、いつインターンシップを実施するかによって、インターンシップにおける学生の情報を活用できる範囲が変わります。8月以降に実施するインターンシップであれば採用直結でOKです。3月~7月に実施するものは採用広報活動に利用でき、2月以前に実施するものは採用活動に使えません。
問題は、2月以前に行うインターンシップです。インターンシップとは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と「インターンシップの導入と運用のための手引き(平成21年7月文科省)」に定義されています。したがって、この定義にあっていて、自社への就職希望の促進につながるものが良いコンテンツといえます。
自社の魅力を最も伝えられる職種や部門を選び、はじめはその部門でのアシスタント業務、その後インターンシップ生が主体的に行うプロジェクトを発足させ、自立的に業務遂行をする、というのがいいでしょう。協力してくださる部門長がいるかどうかが鍵です。社長に重要性を理解してもらい、上から働きかけるのが最も確実なやり方です。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員