今年からの採用選考の指針もかなり瓦解していると聞きますが、どのような採用スケジュールが本来あるべき姿なのでしょうか?
理想を言えば、企業側、学生側双方が納得できる日程が望ましいでしょうが、選ぶ側と選ばれる側ということを考えれば、それは難しいでしょう。どうしても企業側主導の日程設定となります。企業側でも採用力のある大手企業と弱い中小企業、技術者採用中心企業と事務系採用中心企業というように、企業ごとに採用に対するスタンスが異なります。
これまでのように学業を守るためという名目で日程を前後させるその場対応では、根本的な解決にはなりません。
いっそ、いつでも採用、選考OKとした方がすっきりするかもしれません。
そのうえで、大学卒学歴(学んだ内容と成績結果)を重視する企業は、卒業確定後の3月後半から4月に選考実施。それ以外の実力主義の企業は、インターンシップ実績から在学中に採用を決定し卒業後にそのまま入社させるか、その人材の実力を評価し、中退、休学してもらってでも入社してもらうという方式はいかがでしょうか。
もちろん、後者の場合は実力採用ですから中退であっても入社が早ければ、3月卒業者と同等かそれ以上の待遇となります。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長