能力はあるのに仕事に意欲を持てない人材をどのように配置すればよいでしょうか?社内で意欲を見出せる部署に異動させる以外にありますか。
仕事に対して前向きになれるように自分のコンディションを整えるということも能力のうちです。意欲を持てずただ言われたことしかやらない、中途半端な仕事ぶりが目につく、失敗を引きずりくよくよしている、そうしたマイナス面が目立つ人は、自己管理の能力、気持ちの切り替え能力が低いと言えるのではないでしょうか。
意欲が最初からない人は論外です。採用すべきではありません。また上昇志向が低い人は能力があっても、なかなか意欲向上に向かいません。
そうでないなら、意欲が低い原因を把握しないと解決しません。意欲を持てる範囲が極端に狭い場合は、専門職、研究職など専門性の高い職場なら成果を出してくれる可能性がありますが、それは本人の希望する職場とイコールではありません。あくまで会社側が客観的に判断すべきであり本人がその配属先で満足できなければ、意欲は変わりません。
また、当初は意欲に満ち溢れていたのに周りのメンバーや上司と合わずに徐々に意欲を失っていく社員もいます。そうした場合は、上長ではなく人事担当が面談して何故意欲形成が落ちているのか、できないのかヒアリングすることも必要です。
ただ、一部の社員は意欲が持てない理由を他の人、周りの環境のせいにする傾向があります。残念ながらそういう人はどの部署についても長続きしません。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長