丁寧に手順を追って仕事を指示しても、指示したとおりに仕事ができない。なぜその仕事が重要なのか、理由を説明して仕事を指示しても指示した通りに仕事ができない。
あの手この手、を使ったつもりなのですが、なかなか戦力化せず、こういう新人をどのように戦力化させていけばよいのでしょうか?
お察しいたします。さぞ困った新人なのでしょう。あの手この手を尽くされたということでしたら打つ手はありませんが、今一度、仕事ができない要因別に対応を検討してみましょう。
まずは、指示を理解できない場合です。理解力の水準が現在の職務にあっていません。異動により職務を変えるべきです。現在の理解力でも従事できる職務に異動しない限り同じ問題が発生します。
次に理解しているが行動できない場合。まだ職務能力が指示通り仕事ができる水準に達していません。職務能力はスキル強化により開発できるため、指導の仕方を改善することで戦力化できます。仕事の中でもできることとできないことがありますので、できないことをできるようにするための訓練を行ってください。
次は行動できるがやる気がない場合。対話が必要です。やる気を失わせている要因を対話の中で発見してください。うまく見つかればその要因を取り除いてあげればよいのです。いくら話をしてもなかなか要因が見つけられないことがあります。ほとんどの場合は、教育者である上司自身の存在がやる気を失わせている要因となっています。その際は、あなたが自分の仕事の仕方を変える必要に迫られます。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員