藤井聡太四段の連勝が止まりました。これで将棋フィーバーは沈静化してしまうでしょうか?
残念ながら藤井聡太四段の30連勝はならず。佐々木勇気五段が先輩棋士の意地をみせたというところでしょうか。連勝を続けるうちに騒がれ始め、特に連勝記録に並ぶ28局目、新記録のかかった29局目の対局は異常な雰囲気の中で行われていましたので藤井四段の対戦相手は非常にやりづらかったと思います。佐々木五段は藤井四段の対局室の雰囲気になれるために事前に他の対局の場に足を運んだとも言ってました。実力にプラスして冷静に勝負に徹することができたのでしょう。佐々木五段はイケメンですし、「藤井四段の30連勝を阻止した棋士」として今後人気が出るかもしれません。
今回の将棋フィーバーでは、いままで将棋に興味のなかった層まで巻き込んでいるのが特徴です。将棋教室に通うお子さんも増えたようですし、奨励会を目指す子供たちにも夢を与えたと思います。また、同時期に引退した加藤一二三九段(ひふみん)のキャラクターもマスコミ受けしているようです。
このフィーバーを今後につなげるかは、このチャンスを将棋界がどういかすかでしょう。AI将棋との対戦や藤井四段を含め有望な若手棋士たちの活躍できる場を広げつつ、さらに将棋ファンを拡大するには、女性ファン、海外への将棋(SHO-GI)普及もポイントではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長