社員に適性検査を受検させ、結果から本人の気づきと行動変容に繋げたいのですが、年長者になればなるほど素直に受け入れてくれないような気がしています。なにか工夫すべき点はありますか。
致し方ないです。年長者になるとこれまで自分が築き上げてきたものに対する自信と、そして今さら変えようと努力する姿をみられたくないというまわりに対する気恥ずかしさから、そのような対応になるものです。
まずは、本人の結果だけをフィードバックするのではなく、この適性検査の結果データが客観的なものであり、結果からどのようなことがわかるのか、適性検査全体の実施目的や活用方法、結果をみての全体の傾向などを説明し理解させて下さい。そのうえで、「受け入れがたいかもしれないが、あなたの結果からはこのような弱み、強みの傾向がわかります。実際、ご自身でもそのような自覚はありますか」と問うて下さい。人事考課と違っていまのポジションでの評価ではなく、今後の行動計画、目標設定につながるものとして生かして下さいとフォローすれば、受け入れやすくなるのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長