昇格試験の一部にシミュレーション演習を実施していますが、毎年不合格になる候補者がいます。本人は「自分はこの演習がある限り昇格できない」と意気消沈しているそうです。どのようなフィードバックやフォローをするとよいでしょうか。
昇格試験である以上、合格点を取れなければ不合格となります。それはつまり実力不足ということです。
シミュレーションで合格基準に達しないということは昇格後の本番実務で期待されるパフォーマンスが発揮できないリスクがあるということです。演習問題のせいにせず、毎回の結果をもとに自分に足りない点、どこを工夫すれば合格ラインに達するかをしっかり考えたうえで今後もチャンレジするか、昇格を諦めて別のキャリアパスを考えるかを選択するように指導するしかないのではないでしょうか。会社側が昇格試験の内容を変えない限りそれが本人の現実であり、やさしくフォローしても変わりません。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長