中堅人材が辞めていくのは現場管理職の責任?
仕事を任せられて、今後管理職になってもらいたい人材が立て続けに辞めてしまう。
労働環境は悪くない(ブラックではない)が、なぜか。
現場で本人との対話ができていないなどマネジメントの問題もあると思うが、会社として何かとるべき対策はあるか。
従来は、人が辞めるのは上司、経営者の責任と言われましたが、最近の辞め方をみるとそうも言えない気がします。
当社でも、現在素晴らしい結果を出しており将来も活躍すると期待した人材が、辞めてしまうことは多々あります。これは、中堅層の人材がどの業界でも不足しており、転職しやすい労働市場であること、新卒で就職した人は、他社で働いた経験がないので、他社ならどんな評価をもらえるか知りたいという思いがあることに加え、転職エージェント等が「あなただったら他社ならもっと評価されます。もっと高い給与をもらえるはず」と誘いこむ姿勢があるためではないでしょうか。決して会社の労働環境のせいではないでしょう。
もちろん、日頃から上司、部下がコミュニケーションをしっかり取り、成長していることを褒め、いかに期待しているかを伝えることは必要ですが、本人がそういう気になってしまっては説得しようもありません。
「もったいないけど、そこまで考えているなら一度他社で仕事をしてきなさい。もし自分に合っていないと感じたらすぐに戻ってきていいから」と広い心で送りだしましょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長