職種別採用の効率性は魅力的ですが、色々な職務を経験することで人は成長します。職種別採用と人事異動をうまく活かした人材開発の方法を教えてください。
環境変化は成長の機会です。異動すると環境や役割やコミュニケーションの対象など様々なものが変わります。人は環境に適応すべく変化します。新たな環境に適応し、仕事で結果を出すことができるようになることが成長です。
大手製薬メーカーの事例です。次世代幹部を育成するため、経営者候補者の採用を行っています。応募条件にMBAを取得していることが盛り込まれています。採用後は1年ずつ3つの職務環境を経験します。ファイナンスとマーケティングと海外業務です。3つ目の海外業務は職種を定めておりませんが、ほとんどが経営に関わる業務です。1年ごとに高い業績目標が与えられ、それをクリアした人が次の業務に移ることができ、3年間を期待される業績で終えた人には経営に携わるポストが与えられます。典型的なハイポテンシャル人材プログラムですが、3年間という短期間で実施すること、候補者を社内と外部採用の両方を用いて選んでいる点が日本企業にしては珍しい取り組みです。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。