当社を取り巻く環境の変化が激し過ぎて、今年の内定者が入社後活躍できるか不安です。どんな基準でどのように人を採用すべきでしょうか。
環境変化に伴って貴社の社業が激変するなら、その不安は的中するでしょう。解決策は2つあります。
1つ目は徹底したジョブ型採用です。今の仕事に必要な即戦力を採用します。各ポストの職務記述書を作成し職務要件を採用基準として現職者をターゲットに採用を行います。職務経験、実績、コンピテンシーを評価し、ポテンシャルは二の次です。長期雇用を前提としない1年契約の年俸制。市場でよりも高い報酬を提示しなければいけませんが、社業の激変により組織そのものがなくなる可能性を考慮すれば合理的です。
2つ目は起業家採用です。環境変化は既存事業にとって脅威となることがありますが、新規事業にとっては常に追い風です。自社を新事業創造集団を位置づけ、新規事業を起こしたい人を採用します。採用選考はビジネスコンテストで行います。合格者は入社後、自ら起案した事業を担当します。これは採用という名の事業投資ですから、定期採用とは違って経営陣の評価も厳しいものになります。
なんでもできる総合職ではグローバル競争に勝てないことがはっきりした今、日本企業は新たな勝つための方法を選択すべきなのです。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員