現在は年功序列で昇格が決まり、管理職へ登用している。管理職の能力に疑問があるとのことで、社長から制度を一新するよう指示を受けた。登用の仕組みを考える上で、何から着手すべきでしょうか。
「年功序列で昇格が決まる」とお書きですが、まさか5年で主任、10年で課長といったように単に社歴で決めているわけではないでしょう。当然、毎年の人事評価結果も参考にして、マイナス評価が多い方は登用が遅れるということだと思います。社長から管理職の能力に疑問が投げかけられたということですが、こうした登用方式ですと上長は自分の部下として使い易かった人を昇格させようとします。能力ではなく上からの覚えがよい人が昇格する傾向になりがちです。
これを機会に、管理職の業務遂行に必要な能力、技能を定義してください。そして昇格試験としてそれらを測るアセスメントを実施してください。
併行して現管理職に対しても同様のアセスメントを実施し、人材の棚卸をしておく必要があります。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長