面接官や評価者が客観評価を行うための施策を打っているが、主観的な評価を排除することは難しい。根本的な原因はなんなのか?
根本的な原因は、人はやりたいことと出来ること(出来そうなこと)しかやらないからです。
しち面倒な客観評価より、好き勝手にできる主観評価をやりたくなるのは自然な感情です。客観評価手法を習得するには手順の理解や準備、練習に多大な時間とエネルギーを注ぐ必要がありますが、評価者にとってその犠牲に見合う報酬は何もありません。面接官は不合格者に納得できる不合格理由を説明する必要がありません。社内の評価者にも本質的な人事権が与えられていませんので、自分の部下が処遇に不満を持とうと退職しようとその責任を会社(つまり人事部)に押し付けることができます。こんな状態で客観評価の施策を打つこと自体がナンセンスなのです。
採用面接においては、客観面接手法に適した人に面接官を任せると施策が効いてきます。社内評価においては、人事権を現場マネジャーに与えることが抜本的な改善となりますが、難しければ少なくともフィードバックを必須にしてください。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。