在宅勤務の企業で「サボり」「不正監視」をするツールが流行っています。多少は生産性に影響を及ぼすようです。今後、こういったツールが普及するのでしょうか?
個人的な考えですが、普及しないでしょう。こうしたツールで監視して無理に生産性を維持させようとしても長続きしません。結局は、マイナス面が出てきて管理者、社員ともども疲弊してしまうと思います。在宅勤務という本来柔軟なはずの働き方に常時監視という縛りは不釣り合いです。
「在宅勤務」の比重を高めるなら、仕事の成果目標と結果に対しての評価、処遇を事前に明確に伝えて導入してくべきだと考えます。もちろん、機密情報の漏洩を防ぐことや不正を行う余地がないような仕組みを講ずることはもちろんですし、コミュニケーション維持のためのオンラインミーティングやチャットといったものは必要ですが、「人はサボるもの」といった性悪説的な考えからのサボり監視は不要でしょう。
少々手を抜いているようでも、結果を出してくれれば良しとすべきではないでしょうか。ただ、ビジネスモデルや仕事の特性からこうした割り切りができない、あるいはそぐわないのであれば監視ツールを入れてまでテレワークにする必要はないと思います。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長