環境の変化に先手を打って対応できるマネジャーとそうでないマネジャーがいます。望ましいのは前者です。なぜそのような差が生まれるのですか。
自分で経験したことしか教えられない、自分が教わったことしか教えられない、こういうマネジャーは日頃から考える訓練が薄いので先手を打つことが苦手です。
先手を打つには、先見性をもって「変化の兆候」を早いタイミングで掴まなければなりません。販売であれば、商品の売れ筋の変化、部下の営業成果の変化などからマーケットの状況、企業ニーズの変化を感じ取りデータに基づき分析をし仮説を立て、その上で検証して対応策をいくつか用意します。競業の動きなどにも敏感です。
ただ、先手を打つことは苦手でも変化が顕在化してくれば、速やかに対応策を繰り出し変化に順応できるマネジャーもいます。これまでの経験が役に立たない場合には、自分の経験則を捨て去り、思い切った判断ができるタイプです。こうした人材も大切ではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長