言い訳ばかりスタッフにうんざりしています。どうやってそのストレスをコントロールすべきでしょうか?
うんざりすることばかりの毎日ですね。私は自分の不甲斐無さに毎日うんざりしています。
さて、今回のご質問、ストレス研究の視点で考えてみましょう。
ご質問者様にとって言い訳ばかりのスタッフがストレッサーです。そしてうんざりしている状態がストレス反応です。うんざりの解消をストレスコーピングによって行います。
コーピング方略には様々な種類がありますが、ラザラスらの研究による問題焦点型アプローチと情動焦点型アプローチに分けて進めましょう。
問題焦点型とは、文字通り問題に対処するアプローチです。問題を定義してください。仕事がうまくいかないこと、スタッフが成長しないこと、スタッフの人格、スタッフを従わせることができないことなどの問題が考えられます。あなたをうんざりさせているものを特定してください。これが解決すべき問題です。解決すべき問題が決まったら、合理的、効率的に解決できる方法を検討します。仕事の成果を改善するならスタッフを変える、スタッフの成長を促進するなら教育施策の導入などです。このアプローチは状況を変化させるため、その結果想定外の新たなる問題を発生させることがあります。問題解決による影響を考慮して方法を決めてください。
次は情動焦点型です。このアプローチは、問題によって生じた心の波を静めていくものです。問題を直接解決するわけではありませんので、客観的な状況は変化しません。あくまでも自分の心を変化させていきます。そのスタッフについて考えることをやめたり、一時的な気晴らしをしたり、誰かに話をして共感してもらったりといった方法です。このアプローチでは、客観的な状況が変化しないため、改めてそのスタッフを前にすると同じようなストレス反応になってしまうといった問題も生じます。
この二つのアプローチはどちらかをやるべきものではなく、両方をうまく使いながら、相互作用を働かせて対処していくものです。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員