個人の適性検査の結果が経年でも変わらないことは、いいことといえるのでしょうか。
人事テストとして使用される適性検査を対象に回答します。
適性検査結果が受けるたびに変わってしまう場合は、その検査の信頼性を疑わなければいけません。しかしながら、2年前に受検した適性検査と今日受検した適性検査結果に違いがあったとしても、それは結果が変わったとみて問題はありません。そして、変わったことがいいことか、悪いことかはそれだけで判断できるものではありません。
ご質問内容は、適性検査の結果が経年的に変わらないことはいいことだ、という考え方に対する確認のように受け取りました。
適性検査結果が経年的に変わらないことは、受検者にとって、利用者にとって、テスト提供者にとって、いいことであるとは限りません。受検者が自分の性質を変えるために努力を尽くしていたとしたら、利用者が受検者の性質を変えるために教育を施していたとしたら、受検者の真の適性が変化していたとしたら、適性検査結果が変わらないことは、この三者にとって悪いこととなるかもしれません。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員