事業の切り分けや縮小を経て組織がコンパクトになってゆく中で、ポストに空きができず、異動や昇進に依存した育成ができなくなりました。幹部候補の育成のために、何ができるでしょうか。
事業や組織が拡大せずむしろコンパクトになっていくのであれば当然ポストは少なくなりますし空きもなかなかできません。定期的な新卒採用も望めず、人が辞めた場合の補充採用しかしないでしょう。これが一時の辛抱する時期であれば別ですが、会社としてこれがベストな組織という選択であれば、社員も他でキャリアアップの道を探すのではないでしょうか。
むしろ、実力評価をポストではなく、別の方法で示すことを考えるべきです。
例えば営業の業績が良い一般社員には、マネージャー職という肩書ではなくエキスパートセールスといった呼称を与え課長並みの報酬を支払うことにするのはいかがでしょう。
結果としてエキスパートセールスばかりになれば営業成績もあがるはずです。そうなればチームをまとめ若手を育成するといったマネージャーは不要になります。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長