「キャリア開発支援・研修」に力を入れている企業が増えてきている印象がありますが、どのような取り組みから始めるのが良いでしょうか。
リカレント教育という考え方は従来から言われてきましたが、最近はDX人材の再教育という視点からリスキリング教育ということもよくいわれるようになりました。IT技術は進歩、変化が激しいですから常に最新技術、動向に触れて学んでいく姿勢が大切です。こうした会社側が人材を有効に活用していくための教育、支援は今後ますます強くなっていくと思います。
一方でキャリア開発支援は、どちらかいうと働く社員のモチベーションアップ、維持を目的としたケースが多いのではないでしょうか。終身雇用前提が崩れる中で、キャリアプランは会社が用意するものではなく、働き方が多様化する時代のなかにあって自らが考え具体化していってもらいたいということでしょう。そうした支援があれば社員のモチベーション維持にもつながるはずです。その意味では、御社の社員がどのような観点からモチベーションの維持、アップを考えているかを理解する必要があります。社員に対してモチベーションを測るアセスメントを実施する、ヒアリングしてどのようなキャリア支援があればモチベーションアップにつながると考えているかをまとめあげる、こうしたことから始めてはどうでしょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長