半年に一度、人事評価をつけているのですが、環境変化が激しくて半年前に定めた目標が形骸化してしまいます。こういう業務の場合は、どうしたら公正に評価できるでしょうか?
目標を定める理由をよく考えてみてください。目標設定と評価は社員の意欲形成のために行います。目標に向かってがんばることのために目標は存在しています。がんばることに何ら影響を与えるものでないのでしたら、目標設定も評価もやらない方がいいくらいです。
環境変化によって目標が形骸化する理由は、環境変化に依存する目標を設定しているからです。環境変化に依存しない目標設定を行えば今の問題を解決できます。また、公正な評価を目指していらっしゃいますが、公正であることが即ち意欲形成につながるわけではないということも理解しておくべきです。公正であることを大切にする価値観を持っている人にとって公正でない評価は意欲低下の原因となります。しかし、公正であることに価値を置かない人にとって公正であることはがんばる理由にならないのです。
今、世界を見回してみると、公正さを最も優先する国とそうでない国があるように見えます。私自身は公正さを最も重要な価値と捉えていますので、世界中がこの価値を共有できる日が来たらいいなと考えています。脱線してしまい大変失礼いたしました。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員