コロナ以降に新卒で入社した営業社員は、オンライン商談ばかりなので資料を作ってプレゼンするのは上手にできるのですが、顧客との雑談やヒアリングが苦手です。何か良い改善方法はありますでしょうか?
実は私もこの問題に頭を抱えています。
オンラインと対面の商談ではお客様から得られる情報の量と質が圧倒的に異なります。もちろん対面の方がはるかに多くの情報を得られます。対面であれば、お客様のちょっとした言葉遣いや態度、目線、雰囲気などから、理解度や気分、求めていることや嫌がっていることを把握し、その場で自らの言動を修正することが可能です。この経験の繰り返しが営業スキルの向上に直結するのですが、オンラインではこの経験ができません。オンライン商談では、大半の非言語情報が伝達されないからです。
最も効果的な解決策は、オンライン商談をやめて対面商談を行うことです。しかしながら、お客様がオンライン商談しかできないこともあり、対面商談のみに切り替えることは現実的ではありません。
そこで私自身が試したいと考えているのが、オンライン商談における非言語情報の収集訓練です。オンラインミーティングツールの精度、モニターのサイズ、マイクとスピーカー(イヤホン)の性能、通信環境、画面のレイアウトなどを研究し、モニターでの表情の観察と非言語情報を補うための対話方法について営業社員教育を行い、この教育が対話スキルの向上につながるかどうかを調べてみたいと考えています。何か良いことが見つかったらこの場でお伝えします。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員