中途採用は難しいと感じています。今までの成果や辞めた理由、転職活動のきっかけ、仕事をする上で気をつけていること、給与面など時間をかけて聞いていますが、入社後活躍してくれません。どこを見直せばよいかアドバイスをください。
本来であれば詳しく事情をうかがってからすべきことですが、今回はこのご質問から申し上げられることをお伝えします。
改善できる点は大きく分けて二つあります。採用選考とオンボーディングです。
採用選考では、職務適性と組織適性の両方を評価できていたかを確認します。職務適性はコンピテンシー評価でカバーできます。職務を遂行するために必要な能力を持っているかの確認です。過去の実績を評価するだけではだめです。その実績をどのように得たか掘り下げ、コンピテンシー評価をできるエビデンスをとってください。組織適性は価値観やキャリア観が会社・組織・職場に合っているかどうかで判断します。価値観と組織風土がマッチしているか、目指すキャリアと職務経験がマッチしているかなどを評価します。組織適性は仕事に対する意欲に関わります。
オンボーディングは新入社員が職場や仕事に慣れ戦力化すための一連の取り組みのことです。中途入社者は新卒入社者に比べてスキルも経験も多様です。どのようなサポートが必要かを慎重に見定めて、ちょうどいいサポートをしてください。オンボーティングをうまく進めるのはマネジメントの責任です。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員