採用活動で応募者の意欲形成にリクルーターを使っています。しかし、応募者とリクルーターのマッチングがうまくいかず、期待する効果が出ていません。どう改善したらいいでしょうか。
リクルーターを使っているにもかかわらず、応募者をうまく意欲形成できていないとお考えなのですね。原因はミスマッチと捉えていらっしゃるようです。おそらくミスマッチと断定できる事例がいくつか起こったのだと思います。失敗例から個別に原因分析を行えば、ミスマッチが原因となるのは理解できます。しかし、どれだけ改善してもミスマッチは一定の確率で発生するものです。それよりもミスマッチが起こっていないにもかかわらず、応募者を意欲形成できていない普通の多くのケースに目を向け、こちらの問題を解決すべきと考えます。
まずは、リクルーターの選抜です。リクルーターには2タイプの人材が必要です。一つ目はキャリアカウンセラーです。応募者の立場でキャリアを考え、就職活動の支えになれる人です。自社を売り込んだり、入社意欲を高めさせるような刺激をしたりする人は向いていません。あくまで応募者に寄り添う姿勢を持つことができる人です。二つ目はセールスパーソンです。応募者を取り込み、自社への入社を決意させることができる人です。相手の隠れた欲望を読み取り、うまく刺激して入社を決断させるのです。最終面接の合格が出るまではキャリアカウンセラー型がリクルーターとして活動し、最終選考の合格者に対してセールスパーソン型が活動します。両方のタイプとして活動できる人もいます。それぞれに対して、活動の目的、方法、活動タイミング、担当する応募者等に関する情報を提供し、しっかりとしたトレーニングを実施してください。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員