採用選考で、グループディスカッションの実施があるのですが、題材選定がネックとなります。グループディスカッション題材を考える時に重要なポイントがあれば教えていただきたいです。
参加者が等距離になるような題材にします。
ある人だけがそのことに詳しく、一方的に話す展開になっては他の人の評価が困難になります。
次に葛藤が生じる展開になるような題材であること。
誰が見ても一つの案がベストのような題材だと議論が衝突しません。
この2点は必ず抑えてください。
次に評価。
グループディスカッションの目的は統率力や他人に対して影響力の評価が中心ですが、所詮テーブル内の相対評価なので大した物を測っていないというのが自分の考えです(ものすごくダメな人だけ見つけられるメリットはある)。
そんな項目よりわざわざ集団で討議する意味は何かという点を完全に理解している人を評価したい。グループディスカッションは多数決という暴力的な手段を正当化する会合ではなく、意見をぶつけ合うことでより良い結果に導くためにやっているのです。
そのためには少数の意見であっても十分に吟味してメリットを見つけ出し、細くすぐ折れる意見を淘汰し、残った太い意見を元に結論に到達するための技術を評価します。
グループディスカッションにおける生産性はその点に集約されるでしょう。
そのような評価軸を考慮して題材を選んでください。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役