IT業界ですが社員の平均年齢が高く(43歳)上が詰まっていて思考も硬直化しているため採用した優秀な若手がボロボロと辞めて行ってしまいます。企業としての成長も横ばいで先がありません。人事から経営陣にどのような働きかけをして現状を打破すればよいでしょうか?
企業としての成長性も横ばいとのことですが、経営陣がどのように感じているかですね。はたしてどこまで危機感をお持ちなのか。組織面、人材面でどのように感じておられるかをまずは人事としてヒアリングして課題を整理してはいかがでしょうか。
若手社員とベテラン社員とがお互いをリスペクトしながら共存できる環境作りが理想です。
お互いがコミュニケーションをしっかりとれる関係性を持たせましょう。
IT業界ということですから、御社の技術力がどのようなものなのか、将来的な展望が期待できるものなのかも重要です。優秀な若手がボロボロと辞めていってしまうということですが、逆に考えるなら優秀な人材の採用はできているということですから期待が持てます。そうした優秀な人材を腐らせるような要因を排除していけばよいのですから。
若手層に面談やアンケートを実施しそうした要因を洗い出して、経営層に改善提案をしましょう。先輩社員に対する不満、例えばベテラン社員には最新の技術を得ようとする姿勢が見られないといった意見が出ているようであれば、ベテラン社員の一定層にリスキリングのプログラムを提供し、キャリアチェンジを促すような仕組みを作ることも有益かもしれません。
もちろんベテラン社員の声をきくことも必要です。若手社員もいつかはベテラン社員になるわけですから、お互いが協力して成果を出せるような仕組み作りを目指しましょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長