採用において十分な予算が取れません。上を説得する上で何か良い方法はございますでしょうか。
上を説得するにはデータに基づく具体的な計画と事例を示してのわかりやすさがポイントですが、現状の採用状況、結果に対して上はどのように感じているのでしょうか。質、量ともに満足している、質の面で不満がある、量の面で不満がある、いかがでしょう。現状に特に不満がないのであればなかなか予算アップは難しいかもしれません。量的に不満があるのであれば、母集団形成や応募者形成に必要な予算のアップという要望は伝わりやすいですが、問題は質的に上げたいのでもっと予算を上げてほしいと要望する場合です。お金をかければ、良い人が採れる保証はあるのかと必ず突っ込まれます。
まずは、少しでも良い人材を採用することが御社の事業の発展に貢献できるということを明確にして伝えて下さい。良い人材とはなにか、この要件定義から始め、さらにそうした人材を採用するための選考方法を計画します。従来まで面接中心だった場合は、適性検査の導入などを行えばその分の経費はアップしますが、ミスマッチを防止し早期退職者を減らせることができれば、コスト削減につながるはずです。採用計画が御社のビジョン、戦略につながるものであり、採用の目標、予算配分、成果指標、目標達成期間などを記載したプランを提案して下さい。なお、プランは変更のきく柔軟性があった方が実現性を高めてくれます。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長