「人的資本経営」に向けて大企業は色々な施策に取り組まれておりますが、中小企業においても「人的資本経営」を目指すメリットはあるのでしょうか。
中小企業にこそ「人的資本経営」志向が必要なのではないでしょうか。規模の小さな企業では、まさに「人材=人財」のはずです。
社員の定着性が上がることで生産性の向上につながりますし、追加補充のための採用頻度が減れば採用経費の削減にもなります。社員の満足度があがれば仕事に対する意欲もあがり、イノベーション創造にもなり、そうした社員と接する取引先企業の満足度も上がります。
採用場面でも、「社員に対してやさしい企業」は大きなPRポイントになるはずです。
これまでは人に対する投資は、経費であり利益を押し下げるものという考え方が主流でした。しかし現在では、多くの企業が「人的資本経営」を重視する時代になっています。
利益幅の薄い中小企業でも、いやだからこそ目指すべきなのです。
業界の違い、規模の大小を問わず優秀な人材が不足し取り合いになっています。
人的資本の強化が会社の強さ、事業の継続性につながるはずです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長