役員に面接官として稼働してもらっていますが、面接時の態度やマナーが良くないと学生からフィードバックがありました。一方で役員に対してマナーなどの改善を促すのは難しいと感じています。効果的な施策があれば、ご教示お願いいたします。
役員に対してなぜ改善を促すことを躊躇するのでしょうか。役員層に対するマイナスイメージを選考中に学生側に持たれることは、会社にとっても大きな問題です。優秀な人材の取り合いになっている現状を説明し、学生の志望意欲を熟成していくことがいかに大切か、役員層にこそ理解していただくべきです。
そのためには、評判の良い悪いで分けずに社長の指示の元、役員全員に対しての役員向け面接官トレーニング(名称は工夫の余地あり)を実施しましょう。
実際に学生からクレームが出ている役員の面接時の態度やマナー違反を再現して、どのような点が学生にマイナスイメージを与えているのか、どこが問題かを丁寧に説明する内容にしましょう。学生にどのような印象を与えたかというのは、なかなか自分ではわからないものです。当該の役員さんも自分のことを言っているのだなとお気づきになるはずです。
内定者懇談会や入社後の懇親会で人事部から役員面接の感想をヒアリングして、悪い事例を取りまとめ、翌年の採用面接前に事例集として配布、共有するのも効果があります。
配属先希望を聞いたときに、あの役員のいる部門では働きたくないという声が出ては、役員さんの担当部門のメンバーのやる気も落ちますし、成長にも影響します。
役員さんにも頭の切り替えが必要だとわかっていただきたいものです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長