海外に5年間駐在できる人材はどのように選抜したらよいでしょうか?
「5年間」という期間について言及されていますが、長期の海外駐在勤務ということでしょうか。
海外駐在にふさわしい人材ということであれば、一般的にはまずは言語能力、異なる文化、習慣への適応能力、国際的なビジネス感覚、外国人も含めたチームをまとめる指導力さらに業務に必要な専門的なスキルが求められます。長期の駐在の場合は、予測できない状況に直面することもありますから、新しい環境や仕事に適応するためのストレス耐性があるかどうかも重要となります。個人の言語能力、専門スキルは各種の試験で、適性能力はアセスメント試験を実施し測ることができますが、一方で企業の価値観や期待観もポイントになります。企業の方針や期待に応えることができる人材かどうかも見極める必要があるからです。5年間ほどの長期を前提にするなら、駐在してからの成長を期待できる余裕が企業側にあるのか、5年後に本社に戻って来るときは本社の中枢での活躍を期待しての駐在経験なのか、どういうサポート体制を敷いてバックアップできるのか、そうした点を説明することも大切です。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長