人材可視化に悩む外資系企業です。ヘッドクォーターの許可が降りずアセスメント導入もままなりません。どのように交渉していけば良いと思いますか?
私は長らく外資系企業の役員をやっておりますので、海外との交渉については他の人よりも少しだけ経験があります。
海外のカウンターパートとの様々なコミュニケーションの中で痛感したことは、それぞれの人に課された目標があるということ。
私の周りだけかもしれませんが、日本人は外国人の同僚に対して日本は特別だと主張しがちです。日本でそんなのんびりしたサポートではクレームになる、そんな頻繁にトラブルが起こるシステムを日本人は使わない、完全な日本語でなければ顧客は見向きもしない、日本人は完璧主義だ、日本人は理屈だけでは納得しない、日本人なら絶対に納期を守る、と、こんなことを言う人がいるのです。これらの指摘はすべてデタラメで世界中の誰もが同じように考えています。もちろん個人差はありますが。
脱線したのでもどしますが、ヘッドクォーターが許可しないのはヘッドクォーターにとっての明確なメリットがないからです。それぞれの人の立場で抱えている課題を想像し、その人がぜひやりたいと考えることを提案してください。できれば効果を定量的に示してください。これをやると自分がやろうとしていたことが実は無意味であったなんてことにも気づきます。人は自分の目的にかなったものが目の前に出されたらついとびついてしまうものなのです。
このコラムの担当者
清田 茂
執行役員
入社以来30年、HRコンサルタントとして日本の人事アセスメント界を牽引。大手を中心にコンピテンシーモデリングから選抜設計、サクセッションプラン構築まで広範なプロジェクトを完遂。特に経営層との対話を通じた次世代リーダー育成に高い実績を持つ。 2002年取締役、2020年より執行役員として直販部門を統括。最前線で「人と仕事と組織の最適化」を追求する傍ら、SHLグループのグローバル知見の国内導入も推進。