セクハラ・パワハラ気質がある役員に対して、アセスメントで何かしらの気づきを与えることはできるのでしょうか。
アセスメントを通じて気づきを与えることは可能ですが、単にアセスメントの結果を伝えるだけでは効果は薄いのではないでしょうか。
アセスメントを実施する際に、その目的を明確にし、自己理解を深めてもらいその後の行動改善につなげていただくためのものであることを認識させて下さい。結果を伝えるフィードバックに際しては、役員を責めるような指摘や批判として受け取られることのないようにしなければなりません。
もちろんフィードバックとともに具体的な改善方法やスキルアップのためのトレーニングや改善プログラムを提供することが必要です。
役員個人ではなく、会社組織として改善をはかり、組織文化を変え、価値観を見直していくという取り組みであることを明示して下さい。
役員という立場の方は、内部の人からの指摘、提案に対して否定的にとらえるケースも多いです。外部の専門家の支援も受けながら、役員自身が見直しの必要性を感じ、主体的に行動できるようになるのが望ましいです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長