最近も上司のパワハラ、長時間労働による自殺のニュースがあり悲しくなりました。世間的に働き方改革が進んでいるのに、なぜこのような事件は無くならないのでしょうか。
長時間労働に関しては厳しい目が注がれている状況ですが、依然としてなくなりませんね。
残念なことです。働き方改革が進んではいますが、個々の企業や働く人により状況は異なります。大きな組織だからこそ、組織的なプレッシャーが強く働く場合もあるでしょうし、中小企業では経済的に苦しい状況下で労働時間や労働環境にまで目が行き届かず改善する余裕もみつからない場合も多く、従業員一人ひとりに過度な負担がかかることもよくあります。
まずは、企業内で意識改革を促進し働き方に関する教育を強化することが重要です。
特に管理職には、パワハラ防止や衛生管理上も労働時間管理についてしっかりと理解してもらうように研修を行って下さい。
「自殺に追い込んだ上司が刑事罰を受けないことにも疑問を感じます。」ともお書きですが、個々の事例では、上司がどこまで関与したかの判断が非常に難しいのでしょう。パワハラや長時間労働が直接の原因かどうかを証明することは大変です。こうした労働問題が刑事事件ではなく民事訴訟の事案になることが多いのもそのことを物語っています。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長