コラム

続・人事部長からの質問

2024/10/30Q.3996

出生数が毎年減少傾向であるため、学生の数も長期的に見れば、減少傾向が続きます。この新卒採用市場の勢い(売り手市場)は今度どうなっていくと思いますか。

出生数が毎年減少傾向にあり、学生数も長期的に減少傾向が続くことは以前からわかっていたことです。ただ、大学への進学率のアップ、短大から4年制大学への切り替えや新設学部の設置等で入学者数自体を増やしていく、維持していくことが可能だったため、それほど危機感をもってはいなかったのは確かです。ただ、現状のようになると大学の経営自体に影響が出てくるほどの減少傾向となっています。

これは、新卒採用市場にも大きく影響します。円安、円高さらに株高、株安と変化が激しいものの日本企業の新卒採用に対する意欲は、依然として高いものがあります。
このまま就職希望者数が減少してくることになれば、優秀な人材を求める採用競争はより激化してくるものと予想されます。

売り手市場が続けば、企業側の採用条件が良くなり、より柔軟な雇用条件やキャリアパスの提示が行われることになるかもしれません。学生側にも、それだけの条件にかなった能力、適性をもった即戦力としての人材価値が求められ、大学卒業という資格だけでは受け入れてもらえない状況になるかもしれません。
中小企業や地方の企業は、新卒採用がますます厳しくなるでしょう。

企業は、短期的な採用戦略だけではなく、将来を見据えた人材育成を計画し働く環境の改善に努力することが必要になりますし、大学側も、そうした期待に応えられる人材を創出していくための教育の工夫が求められるのです。

奈良 学

このコラムの担当者

奈良 学

日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長

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